名前の由来

「なんか妙なバランスを取っている。」

 

この言葉を言われたときに、

ああ、これだ、自分は人生において妙なバランスを取って生きてきたんだ

と完全に腑に落ちた。

 

 

これはとある建築家に言われた一言。

大学の卒業制作(建築学科)を学外で発表したときの、審査員(建築家)講評の一部である。

自分の提案のテーマは"超現実"、グリッド都市の上に大屋根をかけてビルの屋上に有機的な滞在空間を作るというものだった。

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これが模型の写真。

 

「妙なバランス」を取っていると指摘されたのは、模型でこの大屋根の一部に手すりをつけていたことに対してである。

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提案していることがぶっ飛んでいるのに、なぜ手すりだけ現実的になっているのかと。

 

 

どこか突飛なことを求めている自分と、さすがにやりすぎではないかと制御してしまう自分。本能的と理性的。

意図しているわけではない。無意識だ。

だから、手すりの指摘を受けたときにも自分で笑ってしまった。

作っているときは、手すりがないと絶対に人が死んじゃう、と思い込んでいたのだ。

 

 

この日から自分の行動を分析すると、どうしても「妙なバランス」だなあと思うことが多い。

しかし、初対面で自分のことを全て見透かされ、端的に言い当てられてしまったことには驚いた。

それだけ作品や言葉は人をよく表しているのだと。

 

 

こんなことがあり「妙なバランス」という名前とも言えない名前を自分につけた。

ペンネームとしては変だけど、自分にはしっくりきている。